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直島・地中美術館に行って癒されてきた!所要時間や雑学など

みなさん今度の連休の予定は決まりましたか?

もしまだ決まっていないのなら、”ふらり”と遠くに旅に出てみるのはいかがでしょう?

今回おすすめするのは、直島の地中美術館。

先日行ってきたので、雑学を交えつつご紹介したいと思います。ぜひ読んでみてくださいね。

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年間50万人の観光客が訪れる”アートの島”と地中美術館

香川県と岡山県の間の海、瀬戸内海に浮かぶ「直島(なおしま)」。

緑が豊かで、のんびりとした、よくある島のように思えますが、じつは毎年50万人ほどの観光客が訪れる観光名所です。

そして、その多くは外国人観光客。世界各国から、日本のこの小さな島にわざわざ足を運ぶのです。

なぜ、そこまで人を惹きつけるのでしょうか?

じつは、直島はアートの島と呼ばれるほど、現代美術の活動が盛んです。

島中にモダンアートが恒久展示されており、複数の美術館があります。

中でもおすすめなのが、安藤忠雄が建築し、クロード・モネの睡蓮や近代アートを恒久展示する地中美術館です。こちらには毎年15万人ほどが訪れます。

訪問すれば、きっと安藤忠雄の建築に感動し、モネの絵画に心を揺さぶられるでしょう。

青い海と、心地よく吹く風、高く広がる空。直島の最高のロケーションで、澄み切った空気を思いっきり吸い込んでみてください。そして目の前にするアート作品の数々は、疲れたあなたの心を洗うこと間違いありません。建築とアート、そして豊かな自然を楽しめるのです。

なんで「地中」美術館なの?

「地中美術館」と聞いたとき、なぜ「地中」なの?と疑問に思いませんでしたか?

これは、美術館全体が地中に埋まっているからです。安藤忠雄が「直島の美しい景観を損ないたくない」と、このように設計しました。

引用:wikipedia

たとえば上の画像。こちらは地中美術館を近くの浜辺から撮影したものですが、建築物の存在はほとんどないように思えます。なんだか、なんの変哲もない緑の丘陵のように見えますよね。

しかし、地中美術館を上から飛行撮影すると、地面に巨大な穴が5つか7つほど、ボコボコと空いているように見えます。美術館というと、モダンで洗練されたシルエットを思い浮かべがちですが、こんな不思議な形もあるのです。そこがまた、地中美術館の良さです。

「地中」という言葉の響きには、暗くてジメジメした雰囲気がありますが、地中美術館はその反対。むしろ、カラッとしていて爽やかで心地よいと思います。実際に見学していると、ここが地中の奥深くだなんて思わないはずです。

地中であるにも関わらず、明るい印象を抱くのは、地中美術館が上から光が差し込む設計になっているから。たっぷりと採光を確保しています。

建築家の安藤は、光と風を巧みに操るコンクリートの魔術師とも呼ばれていました。そんな安藤の巧みな技巧を思う存分楽しめるのが地中美術館なのです。

地中美術館までの行き方

直島はバスが巡回しているので、そちらを使ってください。

レンタサイクル、レンタルバイクがありますが、人が多い時期だとどこも台数が残っていません…。

また、歩くのはおすすめしません。直線距離だと歩けないことはない、というくらいなのですが、高低差がかなりあり、軽く山登りをする感覚になります。レンタサイクルも同様で、下りはかなり爽快で気持ち良いのですが、登りは手押しで歩くことになります。

レンタルバイクか、バスかを選びましょう。

港と、各美術館を結ぶバスが出ています。20分〜30分くらいの感覚で出ているので、時刻表を確認してから行動予定を決めると良いですね。

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地中美術館の観覧料とチケットの取り方

観覧料は2,060円。

2018年1月よりオンラインチケットによる予約制になっています。

私が訪れた際は、美術館から徒歩3分くらいの場所にチケットセンターがあり、そこで入場前にチケットを購入していましたが、変更になったようです。

月曜日が定休なのでご注意を

年中無休ですが、月曜日が定休日です。

また、通常は18:00まで(最終入館17:00)ですが、10月〜2月の間は17:00まで(最終入館16:00)となります。冬場に訪れる際はご注意を。

所要時間は約2時間

恒久展示作品が少ないので、2時間くらいですべて見て回ることができると思います。

美術館内には、直島の絶景を楽しみながら飲食ができるカフェスペースがあり、そちらを利用するなら3時間ほどでしょうか。

連休や夏休みなど、多くの人が訪れる時期はかなり混雑します。作品ごとに入場制限があるので、場合によっては数十分並ぶことがあります。

展示数は少ないのですが、安藤忠雄の建築をつぶさに見て回りたいという人もいると思います。2〜3時間ほどじっくりとスケジュールをとることをおすすめします。

地中美術館で触れられる4人のアーティスト

地中美術館ではこちらの4人のアート作品が恒久展示されています。

  • 安藤忠雄の建築物
  • クロード・モネ
  • ウォルター・デ・マリア
  • ジェームズ・タレル

美術が好き!建築が好き!という人にはかなりおすすめです。

訪れた日は連休中ということもあり、遠方から訪れた人も多かったようで「憧れの地中美術館!」という熱気がすごかったです。

周りにいた中年の女性が隣の男性に向かって、「死ぬまでに1度は来たかったの!これでおじさんに地中美術館に行ってきたよって自慢できるわ」と話していた言葉が印象的でした。

そんな熱狂的ファンがいる地中美術館ってどれだけすごいんだろうと、入場する前からいやでも期待値が高まってしまいますよね(笑)ぜひあなたも体験してみてください。

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地中美術館のみどころ

ここからは、地中美術館を訪れたからこれだけは見て欲しいというミドコロを紹介します。雑学と共にどうぞ。

安藤忠雄の建築物

やはりもっとも楽しみなのが、建築家として名高い安藤忠雄の設計です。

じつは地中美術館は、初めからクロード・モネとウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルのアート作品を恒久展示するために設計されました。現代美術作家との共同作業で出来上がったそうです。そのためどの作品も、より引き立つように空間がデザインされていす。

安藤建築の特徴ともいえる打ち放しのコンクリートやガラスが、巧みに採光を計算され、デザインされます。太陽の光や風を感じる空間となっており、その日の天候により見え方が変わります。アートと、直島の自然が融合するようにつくられているんです。

引用:flickr

たとえばこちらは、代表作の「光の教会」。光が十字架の形に差し込みます。

地中美術館も、素材やデザインは極限まで研ぎ澄まされており、館内を歩くと「しん」という静けさを体感できます。コンクリートの廊下に射す太陽の光やその空気感は、休みの日の学校の廊下のようなノスタルジックな感覚を思い起こさせることでしょう。

写真や映像で見るだけではなかなか伝りづらいと思うので、ぜひ肌で感じていただきたいなと思います。

クロード・モネの睡蓮

クロード・モネは「印象派」の中でも代表的なフランスの画家。有名な作品に「印象・日の出」があります。これが印象派という名称の由来となりました。


『印象-日の出』

写実的な絵画が多かった当時において、風景を見たときの印象をそのまま絵にするという画風は人々に大きく影響を与えたと言います。

空気のゆらぎや海に伸びる赤い夕日、海と煙と雲と空が混じり合う世界を、独特の色彩で表現した作品で、まさしく描く者の受けた「印象」が絵になっています。その独特の風景の切り取り方に、写実にはない感銘を受ける作品です。

モネは、晩年を立派な庭園のある借地で過ごすのですが、その際庭の草花や睡蓮の絵を多く描いています。それが、地中美術館に展示されている「睡蓮」の絵です。




モネが描いた「睡蓮」の一部

モネは睡蓮だけで多くの絵を残しました。何枚も、何枚も、いろんな角度で睡蓮の絵を描いたのです。

晩年にモネが描き続けた、睡蓮のある自宅の庭が地中美術館前に再現されています

地中美術館のすぐそばにある睡蓮の池がこちら。



地中美術館を訪れた際は、ぜひこちらの睡蓮の池で足を止めてみてください。ベンチもあるので、座ってみると睡蓮の池の絵、そのままの風景を見られますよ。

また、地中美術館ではモネの絵葉書を販売しています。私もお土産に買って帰ったのですが、気分だけでも味わいたいという方はリンクを貼っておくのでもしよければこちらも見てみてください。

ウォルター・デ・マリアのアート

Tadao Ando - 地中美術館 Chichu Art Museum 19.jpg

引用:flickr

ウォルター・デ・マリアは、アメリカの彫刻家であり音楽家です。地中美術館では、3階の天窓を設けた広々とした展示スペースに「タイム/タイムレス/ノー・タイム」というアートが展示されています。

大階段のある部屋全体が、ウォルター・デ・マリアのアート作品。

スペースの中央には、吸い込まれそうなほどの黒い球体がドスンと置かれて、天井からは太陽の光が注ぎ、黒い球体はその光を反射します。

壁には、金色の柱が3本1組として等間隔に置かれています。その柱の形は三角形や四角形、六角形など、さまざま。反射する光に違いが生まれ、空間内は、複雑に光が行き交います。

私がこのスペースを目の前にしたとき、心から圧倒されました。ゴクリとつばを飲み込むような、神聖なものに対する畏怖のような、形容しがたい気持ちです。部屋の中は自由に行き来できるので、大階段を登ったり降りたりして視点を変えると、また違う景色がみられます。

大階段を下から眺めていたときは、ただ圧倒されていたのに対し、大階段の上から下を眺めたときは、金色の柱に守られているような感覚に浸ることができました。立ち位置を変えるだけで見える景色が変わるんです。この体験も、心にずっと残り続けると思います。




ジェームズ・タレルのモダンアート

アメリカの現代アート作家であるジェームズ・タレルは、地中美術館に3つの作品を展示していますが、中でも「オープン・フィールド」は圧巻でした。まるで、そこが地球ではないような、異世界に迷い込んでしまったような不思議な感覚を味わうことができます。

1943 年ロサンジェルス(米国)生まれ、フラッグスタッフ(米国)在住。

知覚心理学をはじめ、数学、天文学などの自然科学の諸分野と美術史を学び、1968 年から71年までアメリカ航空宇宙局研究所に勤務後、光を用いた実験的な作品の制作を始めます。

また、飛行機の操縦体験からの影響も作品制作に伺えます。

ジェームズ・タレルは一貫して、光を素材として用い、光を体験するさまざまな空間を提示することにより、私たちの内奥にある感覚に働きかけ、知覚の本質を問いかけることを探求し続けています。

引用:金沢21世紀美術館 コレクション

光を使ったアート作品で有名な方です。日本では石川・金沢21世紀美術館や新潟県十日市町の光の館などで、ジェームズ・タレルの作品に触れることができます。

「オープン・フィールド」は体験型のアートです。会場の目の前には青1色の奥行きのあるスペースがあり、鑑賞者はその中に入っていく、というものです。

スタッフの案内にしたがって進んでいくと、視界一面が青の世界に変わります。

床や天井、壁といった境界線がなく、ただの青の空間にストンと落とされた感覚。後ろを振り返ると、入ってきた現実世界が濃い青のネオン管に縁取られて見えます。まるで現実世界と切り離された宇宙空間のよう。「ここはどこだろう」と一瞬頭が混乱します。

この感覚はなかなか味わえないものだと思います。ぜひ足を運んで、体験していただきたいものです。

ジェームズ・タレルについての動画があったので貼っておきますね。この作品に近い世界観を体感できます。