【佐賀】嬉野茶時とは?副島園・天茶台とトラットリヤ ミマサカから新しい地方創生を学ぶ

みなさんは、嬉野茶時(うれしのちゃどき)という言葉を聞いたことがありますか?

嬉野茶時とは、

佐賀県・嬉野の魅力を発信するために有志で結成されたプロジェクトです。

今回、副島園(そえじまえん)さんの天茶台(農園の中でお茶を楽しめるスペース)とtrattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカ)というイタリアンレストランを訪れました。そこで嬉野茶時の活動について、とても感銘を受けたのでご紹介したいと思います。

嬉野茶時のメンバーは、地域ぐるみで嬉野の良さを発信してるんですよね。ここに形だけではない新しい地方創生のあり方を見た気がしました。

関連:嬉野茶時の六本木イベント”うれしの茶寮「ochaba」”に行ってみた!「歩茶」スタイルに注目

嬉野茶時(うれしのちゃどき)とは?

嬉野茶時とは、嬉野の伝統的な文化「焼き物」「温泉宿」「お茶」の魅力を発信する活動です。活動は今年で3年目メンバーは嬉野の産業を受け継ぐ有志です。(メンバー詳細はこちら。)

嬉野の産業の歴史は古く、その技術と知識は数百年に渡って脈々と受け継がれてきました。

嬉野茶時では、そんな各分野のプロフェッショナルが意見を出し合い、「どうすれば嬉野にいながらにして、魅力を発信できるのか?」を考え、イベントを企画・実施しています。

イベント情報はこちらで▼

嬉野茶時 イベント情報

その活動は口コミで広がり、全国から声がかかるほどに成長しています。

その特徴はこちらの3点。

  • 有志の集まりである
  • 生産者自らがプレゼンテーションを行う
  • 活動拠点は地元・嬉野である

 

一般的に「地方創生」「地域おこし」というと、役所の仕事をイメージすることが多いかもしれませんが、嬉野茶時は地元の有志によって行われています。

そのため、イベントを企画・実施するのは、正真正銘それぞれの生産者お茶農家さんであり、陶芸作家さんであり、老舗旅館の代表者なんです。

各々が持つ知識や技術が合わさって化学反応が起こり、今までになかった魅せ方が生まれています。

また、活動拠点は嬉野という点も注目すべきポイント。

あえて都心部でアピールしないのは、ツーリズムとして嬉野の良さを発信していきたいという想いがあるそうです。

「その場所で、その時間をゆっくり味わう」という感覚は、旅行者としての最高の贅沢ですよね。天茶台ではまさしくこれを体験できます。

 

嬉野茶時の活動は口コミで広がり、東京のホテルから声がかかるようになったそうです。

2018年2月には、東京都港区赤坂にあるANAインターコンチネンタルホテル東京にて、3月〜4月にかけては東京都中央区日本橋にあるマンダリンオリエンタル東京にて、嬉野茶を振る舞うイベントが実現しています。

ANAインターコンチネンタルホテルでのイベントの詳細はこちらで。

マンダリンオリエンタル東京でのイベント詳細はこちらで。

 

このように声がかかった決め手は「生産者自らがプレゼンテーションを行えることが非常に珍しいからだそうです。嬉野茶時の成功事例は、地方創生を考える上で非常にインパクトがあるのではないでしょうか。

 

副島園・天茶台で過ごした贅沢な時間

嬉野茶時が行うイベントの1つが、天茶台でのお茶会です。

天茶台とは、副島園(そえじまえん)様のお茶園の中に設置したウッドデッキで、ここでは広大なお茶農園を眺めつつ、心地よい風に吹かれながら嬉野茶を楽しめます。

お茶の収穫時・繁忙期を避けて、過ごしやすい気温になる春や秋に茶会が開催されます。

天茶台から眺める副島さんの広大なお茶農園

通常は、イベント時しかお茶を振舞っていただくことはできないのですが、今回は両親の還暦祝いとして訪れたので、無理を言ってお茶会を開催していただくことができました。(予約方法については後ほど)

プレゼンテーションしていただいたのは副島園の茶農家であり、茶師である副島さん。嬉野茶時の発起人の1人です。

お茶を淹れてくださる副島さんとサーブしてくださった松田さん

爽快な空と時折心地よく吹く風、振る舞われるお茶とお菓子。

広大なお茶畑を見ながら、ただお茶を味わい、会話を楽しんで、時が流れるのを過ごす。

こんなゆったりと、時間を贅沢に味わうことってなかなかできないのかなと思います。これ以上ないくらいに穏やかでのんびりとした時間が流れるひとときでした。

 

天茶台で振舞われたのは、2種類のお茶とお菓子

1杯目にいただいたのは、シャンパングラスでいただく冷やし緑茶。訪れたのが7月半ばということもあり、暑さに配慮して冷たい飲み物を振る舞ってくださいました。嬉野茶は水出しでも美味しく飲めることが特徴です。

シャンパングラスでいただく嬉野茶とアジサイの練り菓子

緑茶の風味がふわりと口の中に香ります。

お茶菓子は練りきりという和菓子です。季節の花を題材にしているそうで、この日のお茶菓子はアジサイをモチーフにしているとのことでした。

 

2杯目は副島さんが嬉野茶から作った烏龍茶をいただきました。

じつは、緑茶も紅茶も烏龍茶も、同じ茶葉からつくられます。違うのは発酵具合。

  • 発酵させないのが緑茶
  • 半発酵させるのが烏龍茶
  • 完全発酵させるのが紅茶

です。(知らなかった!という人も多いかもしれないですね)

副島さんは、無農薬・減農薬のお茶づくりに挑戦されていますが、烏龍茶づくりも新しいお茶への挑戦の1つ。

最初は「まぁ、できるだろう」と思ってつくり始めたそうですが、最初の数年は失敗続きだったとお話してくださいました。たくさんの失敗を超えて、やっとできたものだそうです。

味はジャスミン茶にちかいと感じました。花のような香りが深く口の中に広がります。みずみずしさがありながら、香ばしさも味わえるお茶でした。今までに飲んだことのないような烏龍茶だったと思います。

2種類のお茶とお茶菓子をいただいたあと、最後に副島園のお茶を頂きました(こちら非売品だそうです)。

 

天茶台での”おもてなし”は嬉野茶時メンバーのアドバイスから

そもそも副島さんは茶農家であり、いつもは土に触れながらお茶農園のお仕事をしています。

今のプレゼンテーションが生まれたきっかけは、おもてなしのプロである旅館の方のアドバイスだったと伺いました。

これまでの考えだと、お茶をアピールする・振る舞うというと、デパートやショッピングモールではっぴを着て、紙コップにお茶を注ぎ、試飲を配るということを思いつくかもしれません。

ですが嬉野茶時としては、そうではなく付加価値をつけようという提案があったそうです。

そこで、素敵な制服に身を包んで生産者自らがお茶をお出しするという魅せ方をするようになったそうです。

終始、副島さん、松田さんの凛とした佇まいが素敵だったのですが、それが嬉野茶時のメンバーによるアドバイスによるものだったと知ることができました。

 

嬉野・吉田焼 お茶を楽しむために試行錯誤した器

天茶台で振る舞われたお茶とお菓子は、いずれも素晴らしいものでした。また、それと同じくらい器が素敵だったんですね。

聞くと、嬉野の3つの産業のうちの1つである「肥前吉田焼(ひぜんよしだやき)」だそうです。

使われる器は共同開発をしていて、お茶の美しさをどれだけ表現できるか、また機能的であるかどうかを考えつつ、つくられています。

ろくろを回して1つ1つ手焼きしているそうですが、どの器も非常に美しかったです。職人技を感じました。

こちらの器、裏に「224」と書かれており「なんのナンバリングなのだろう?」とみんな不思議がっていたのですが、この謎は次に訪れたtrattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカ)で判明しました。

 

武雄・trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカ)は【ハブ地点】

天茶台でお茶を楽しんだあとは、武雄にあるtrattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカに行きました。

武雄というのは、佐賀県の中部にある地域で、TSUTAYAとコラボした「武雄図書館」ができたところですね。話題になったので一度は耳にしたことがあるかもしれません。

trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカは場所としては武雄になるのですが、オーナーの鳥谷さんは嬉野茶時のメンバーとして活動に参加されています。

trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカの店名を説明する鳥谷さん。店名に名前が入っています。

「なんか楽しそうなことやってる!俺も混ぜてー!という感じで入りましたね(笑)」

と言って、おもしろおかしく説明してくれました。

trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカではランチコースをいただきました。

エビのマリネ

オーナーの鳥谷さんの知識量がとにかく豊富で、何を聞いても的確に、かつユーモアを交えて話をしてくれました。その場が華やぐような、そんな素敵で不思議な魅力のある方です。

鳥谷さんがおっしゃっていたのですが、trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカ)は、ハブ(ネットワークの中心)だと捉えているのだそうです。

来店した方に、器の良さや嬉野の良さを伝え、その魅力を伝播させる、そんな地点です。

「このあとのご予定は?…なるほど、それならココとココとココがおすすめですね!」

と、さらりと提案してくれます。(訪れた際は、ぜひお話してみてください!)

美味しい食事に舌鼓を打ちつつ、鳥谷さんの話術でのおもてなしもあり、最高の時間を過ごせる場所でした。

ランチコースのパスタ チーズをかけてくれます

ちなみに鳥谷さんは、副島園でサーブを担当してくださった松田さんのこともよくご存知で、色々な素敵なお話を聞かせてくれました。メンバー同士の仲の良さが垣間見えて微笑ましい時間でした。

trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカで使われていた「224」の器

天茶台でお茶会の際に、話題にのぼった「224」の器

「数字の意味はなんだろう?」と家族みんなで気になっていたのですが、オーナーの鳥谷さんがその謎を教えてくれました。

「224」とは肥前吉田焼きのブランド名。作家さんの名前である「つじよ」が由来なのだそうです。

鳥谷さんは「もうズブズブの関係ですよ!」といって、場を笑わせていましたが、器に対する情熱や愛はしっかり感じられました。

トウモロコシのスフレと、奥に「224」の器

副島園さんのお茶会、trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカさん、どちらにも「224」の器が使われており、嬉野茶時の取り組みが、形だけではなく日常に根付いているものなのだと感じられました。

 

trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカ)の予約方法

trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカを予約する時は。お問い合わせメール、または電話にて行います。今回、還暦のお祝いプレートを用意してくれるといったサービスを提案してもらえたので、もしよければ電話で相談してみてください。子供連れでも安心してお食事できる空間です。

公式ホームページはこちら

 

副島園・天茶台の予約方法

今回、天茶台の申し込みは嬉野茶時のお問い合わせページから行いました。こんな感じです。

*月*日に両親の還暦祝いとして、親族7名で嬉野を訪れます。

その際に天茶台にお伺いできないかと考えております。イベントやお茶会などのご予定はありますでしょうか?

すると、嬉野茶時の北川さんからメールにて返信があり、副島園の副島さんをご紹介いただきました。

副島さんに、天茶台を訪れることは可能かお茶を振る舞っていただくことは可能かどうかを電話でご相談し、今回のお茶会が実現しました。(人数が多かったことも実施できた要因かもしれません。)

天茶台に訪れる方への注意点

天茶会でおもてなしをしてくださった副島さんと松田さんは、本業の手を止めて準備と実施をしてくださいます。

有料ではありますが、お客様だったとしても、本業のお時間を割いてお茶を振る舞っていただいているということを認識してお願いするべきなのかなと思います。

また、お茶の繁忙期は、茶会の実施はむずかしいことが考えられます。

最後に、ホームページにも記載されていますが無断立ち入りは厳禁です。ぜひマナーを守って訪問されてください。

 

“嬉野茶時”に共通する想いが人を動かす

今回、副島園の副島さん、松田さん、trattoriYa Mimasaka (トラットリヤ ミマサカの鳥谷さんにお会いしてみて、嬉野茶時プロジェクトに感銘を受けました。

みなさん、心から自分たちの土地と文化を愛していて、その良さを理解していて、伝えたいと思っているんですよね。各々の関係性もすごく素敵でした。

「地域の魅力を発信したい」

という前向きな気持ちに共感したメンバーが集まっており、前へと進んでいこうとしている姿勢が人の気持ちを揺さぶるのかなと思います。

新しい地方創生の在り方とその姿勢を学ぶことができたように感じます。

<今回旅を共にした家族の感想>

ビシッと制服を着て、お茶を振る舞ってくれるという凛とした姿にすごく感動した。
地域おこしの一環としてすごく考えさせられた。こういうやり方があるんだと学んだ。
嬉野茶時のメンバーそれぞれが協力して新しい価値を提案しようとしているというその取り組みそのものに感銘を受けた。

天茶台での非日常体験は、親族のみんなに非常に好評でした!もしご興味をもたれたなら、ぜひイベントに参加してみてはいかがでしょうか?

関連:嬉野茶時の六本木イベント”うれしの茶寮「ochaba」”に行ってみた!「歩茶」スタイルに注目

イベント情報はこちらから▼

嬉野茶時 イベント情報

平成31年1月14日(木)までの期間限定で佐賀駅構内で嬉野茶を楽しめます▼

嬉野茶時 歩茶

嬉野茶を購入したいという方はこちらから▼

嬉野茶時 嬉野茶茶葉 取り扱い店舗

 

嬉野茶時についての情報

嬉野茶時のことはこちらがきっかけで知りました。とても好きな記事なのでぜひ読んでいただきたいです!

佐賀・嬉野の魅力を体現するプロジェクト「嬉野茶時」、そして「一茶一菓」とは?【前編】

「その土地らしさ」は、すでに自分たちの中にある。佐賀・嬉野の精神性を伝え残す「嬉野茶時」ができるまで【後編】









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ABOUTこの記事をかいた人

夫の転勤がきっかけで未経験からウェブライティングを始め起業。現在は、複数のクライアント様と共に様々なウェブサイトの記事執筆、構成づくりなどを行なっています。主要ジャンルは女性向けメディア、ウェディング、ライフスタイル関連です。