「一人でいることが好きなんだけど、これっておかしいのかな?」
こう思っている人は意外と多いです。集団を形成することで繁栄してきた人類の歴史を見れば、一人を好むというのは少し違和感があるかもしれません。
しかし、それはいたって普通のことです。
今回は一人が好きな人、一人でいることが好きな人の特徴や、あなたが一人好きな傾向があるかどうかを診断する方法を解説します。
もし悩んでいる人がいたら、ぜひご覧ください。
一人好きな人の特徴
まずは一人好きな人はどんな特徴があるのかを整理していきましょう。
一人好きな人の多くは内向型に当てはまると言えるのですが、プリンストン大学とハーバード大学を卒業したスーザン・ケインという女性の著書で、内向型の特性が語られています。その特徴は以下の通り。
- 単独作業を好む
- 孤独な状況で集中力が高まる
- しゃべるよりも聴く方が好き
- ゆっくりと考えてから話す
- 家族や親しい友人など少人数の人間関係を好む
- 雑談よりも深い対話を好む
引用:内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える
いかがでしょう?自分にも当てはまるなと思える項目はいくつあったでしょうか?
内向型と外向型について
スーザン・ケイン氏によると、内向型か外向型かはその人の気質です。つまり、良いとか悪いとかではなく、単なる特性です。世の中には、外向型と内向型という相反する2つのタイプがあり、それぞれがお互いのことをよく知ることでよりよく暮らしていけるはず、というのがスーザン・ケイン氏の主張です。
そして、内向型は意外と多く、世界の人口の3分の1か、3分の2程度は内向型だそうです。現代では、外向型の人がもてはやされているような風潮がありますが、有能なCEOには内向型の人物が多いそうです。例えばビル・ゲイツ、実業家のチャールズ・シュワブやブレンダ・バーンズ、デロイトトーマツの元CEOであるジェイムズ・コープランドなどは内向型なのだそう。内向型だから活躍できないというわけではなく、むしろ内向型の特性を活かして活躍している人は大勢いるのです。
さらに、一人が好きだからといって人間嫌いというわけでも、コミュニケーションが苦手というわけでもありません。パーティなどの社交的な場で多くの人と楽しく会話できる人もいます。ただ、早く帰ってパジャマになりたいと思う人は多いかもしれません。笑
診断テストをしよう
「敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント」という本に、内向型と外向型を判断するテストが付いていたので、そちらを引用します。全部で32問あるので、時間が取れるときに、ゆっくりとやってみてください。それではいきましょう。
あなたはどれくらい内向的/外向的でしょう?
各質問項目に点数を入れてください。
- 0点:当てはまらない
- 1点:ほとんど当てはまらない
- 2点:少し当てはまる
- 3点:ほぼ当てはまる
- 4点:完全に当てはまる
1、周りの人たちが、せわしなくしている場所にいるより、一人で落ち着いて静かにしている方が好き
2、議論で会話のキャッチボールがテンポよく行われ、異なる意見が聞けると気分がとてもハイになる
3、特定の人と仲良くするタイプだ。一部の中の良い人と一緒にいるときは、すごく楽しめる。それ以外のときは、他の人と一緒にいるより、一人でいる方が好き
4、さまざまな人と出会えるチャンスがあるので、大規模なパーティや宴会に参加するのは好きだ
5、よく他人から引っ込み思案と言われる
6、物事を受け流すタイプで、滅多なことでは悩まない
7、世間話は疲れる
8、あらかじめ何を話そうか決めておく必要はない。話しながら、考えが浮かんでくる
9、仕事をしているところをみられるのが好きじゃない
10、周りで何も起きなさすぎると、くたびれてしまう。エネルギーを取り戻すには、仲間が欠かせない
11、パーティは、段取りや予定を前もって知らせてほしい。予定通りに行かなくても、おおまかに何をするのかわかると助かる
12、とくに前もって準備せずに、新たなチャレンジをするのが好きだ
13、自分はたいてい静かで落ち着いた調子で話し、声のトーンが上がることは滅多にない
14、退屈しないためにいろいろと努力している。ぎゅうぎゅうに予定を入れるようにしている
15、持っている知識は、広くはないが深い。詳しいテーマが1〜3個ぐらいある
16、パーティではいつも最後の方に帰る
17、あまりに多くの刺激を受けたら、一人になって考える時間が必要だ
18、何か行動したり、人と交流したりすると、元気が出てくる。わくわくすることが起きているとき、あまり疲れを感じない
19、考えすぎと言われたことがある
20、大勢と話すときも、受け身になることは滅多にない。知らない人ばかりでも、すぐに話に割って入れる
21、何が真実で何が正しいのかについて、自分の価値基準と社会通念が一致しないとき、自分の論理や直感を優先しがち
22、バス停などで知らない人とよく話をする
23、毎日必ず一人の時間を持つことが、自分にとっては大事だ
24、たとえ誰かが何か言おうとしていても、一度アイデアが浮かぶと、自分の意見を言わずにはいられないことがたまにある
25、一度に複数の人と関わらなくてはならないときは、緊張してしまう
26、周りで起きていることに注目し、関心を持つあまり、睡眠や食事などの欲求を忘れてしまうことがある
27、自分の誕生日に授業などがあって、とくに親しくない人といるときは、注目を浴びたくないので、誰にも誕生日と気づいて欲しくない
28、おめでたい日に予定を入れられなかったとき、友人がサプライズパーティを計画してくれていると気づいたら、嬉しくなる
29、大人数で話すより、一対一で話す方が好きだ
30、新しいコミュニティに入っても、人間関係に自然となじめる
31、なにかの答えを探すとき、外に答えを求めるのではなく、自分の気持ちや直感などの心の声に耳を傾ける
32、他の人の意見や活動を聞くのが好き。静かすぎるよりは、ワイワイガヤガヤしている方がいい
<算出方法>
グループAとグループBのそれぞれの合計を計算してください。たとえばグループAの質問すべての答えが1なら合計は16点、すべての答えが2なら、合計は32点になります。
- 奇数の質問 グループA 合計 点
- 偶数の質問 グループB 合計 点
グループAの合計からグループBの合計を引いてください。これがあなたの内向度/外向度の値です。たとえばグループAの合計が28点、グループBの合計が14点なら、28ー14=14なので、値は14です。
値がプラスであればあるほど、内向的。マイナスであればあるほど、外向的となります。0であればどちらの要素も持つ両向型となります。
引用:敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント
ちなみに、内向型と似た気質にHSP(ハイパーセンシティブパーソン)というものがあるのですが、似て非なるものなので自分がHSPかどうかを知りたいという人はぜひ本を購入して読んでみてください。
自分の特性を理解しよう
一人好きな人の特徴や診断テストをご紹介しました。
世間一般的には、多くの人と繋がれる人がすごいとか、みんなと仲良くできる人がえらいという風潮がある気もします。
そのため、本当は内向型なのに外向型のふりをしている人がとても多いとスーザン・ケインは言います。彼女はこれを隠れ内向型と呼びました。
実際、人と集まって何かするより、一人で黙々と作業していた方が落ち着くし、捗るという人は結構多いです。自分の特性をよく理解していないと、違和感を感じつつも日々を過ごしてしまうことになります。
少しでも早く自分の気質を理解し、活かしていただきたいと思います。
それでは、今回も最後までご覧いただきありがとうございました。どなたかの役に立てば嬉しいです。
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