「なかなか貯金が貯まらない」「貯金目標はあるのに、どうしても使ってしまう」と悩んでいる人は多いと思います。
今回は、こんな方々に向けて本多静六さんという大富豪が書いた「私の財産告白」をご紹介します。貧乏な生まれながら、巨万の富を築いた本多さんの貯金の黄金ルールを学んでいきましょう。
日本人の平均貯蓄額とは?
まずは、周りの人がどれくらい貯金しているのかが気になりますよね。日本人の平均貯蓄額について前提共有しておきましょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」によると、二人以上世帯の金融資産保有額は以下の通りです。
金融資産非保有世帯、つまりまったく預貯金などの資産がない世帯は、統計に含むと平均や中央値がかなり変わってしまうので、それを分けて考えることが大事です。
こちらをご覧の方は、おそらく金融資産を持っている方だと思うので、オレンジのゾーンを見ていきましょう。また、平均値はあまり見ても仕方がないので中央値で比較します。20歳代だと165万円、30歳代だと355万円、40歳代だと550万円くらい貯めている人が多い、という結果です。
いかがでしょうか?この金額は貯蓄目標を考える上での1つの基準になると思います。
本多静六さん流貯金方法
ではここからは、本多静六さんの著書「私の財産告白」から貯金のノウハウを学んでいきましょう。
本多静六さんについて少しご紹介すると、
生まれは慶應2年(1866年)、享年は昭和27年(1952年)。第1次世界対戦、第2次世界大戦、急なインフレなど変化の激しい時代を生きた大学教授です。本業のかたわら、土地や株式に投資し、巨額の財産を築きました。定年と同時にわずかばかりの資産を残して、その多くを寄付しました。
ご本人が語られている通り、百姓の家に生まれ、幼少時代は貧乏な暮らしをしていました。しかしながら、勉学に励み、大学の教授となります。その時点ですごいと思いますが、さらに勤倹貯蓄をモットーとし、日々仕事や貯蓄、投資に励み、大富豪になりました。
貧乏な出から自力で大富豪になったというストーリーは、勇気付けられますよね。しかも最終的にほぼ全額を寄付しているのだから潔く、かっこいいです。
本多式4分の1貯金法
本多さん曰く、貯金を成功させるには天引きすることが大事だそうです。
ご自身で「本多式4分の1貯金法」と名付けているのですが、内容は、収入が入った時に4分の1の額を天引きして貯金してしまうという方法です。さらに、臨時収入も貯金するとのこと。
現代の物価で考えると、月収20万円だとしたら5万円を先に貯金する。さらにボーナスで30万円ほど入ったとして、それも全額貯金します。こうすれば、年に120万円ほどを貯金できることになります。10年続ければ、1200万円ですよね。加速的にお金を貯めていくことができます。
じつは、この天引き貯金の方法は、バビロンの大富豪という書籍でも紹介されているほどの貯金の定石です。バビロン帝国って今から2000年前の世界ですから、古来から大富豪たちはこの方法を用いて資産を築いてきたって考えるとすごいですよね。これ以外に貯金を成功させる方法はないというくらい、ラディカルなやり方ですが、戦中時代を生きた本多静六さんも実践されていたというのは驚きます。
雪だるまの芯を作る
先取り貯金で、まとまったお金を作ることができたら、次はそれを投資によって増やしていきます。本多さんの時代は、銀行の利率が高かったので預けておくだけでお金が増えたのですが、さらに投資や山林買収によってどんどんお金を増やしていきました。
ここまでくれば、雪だるま式にお金は増えていくのだと本多さんは説いています。肝心要なのは、まず雪だるまの芯を作ることだと言います。
とにかく、金というものは雪達磨のようなもので、初めはホンの小さな玉でも、その中心になる玉ができると、あとは面白いように大きくなってくる。少なくとも、4分の1天引き貯金で始めた私の場合はそうであった。これはおそらく誰がやっても同じことであろう。
引用:私の財産告白
いくらお金が入ってきたとしても、それがザルを通っていく水のようにするりと抜けてしまっては、いつまでたっても雪だるまの芯を作れない。まずは、貯金で雪だるまの芯を作ることが大切だと述べらていました。
先取りをすると同時に、過度な支出も防ぐことが大事ですね。
成功のカギは先取り貯金
まとめると成功のカギは、まずは収入のいくらかを先取り貯金すること、そして雪だるまの芯を作るようにお金を増やすための元を作ることです。
本書は、投資編、財産の処分編、人間関係の極意などに続くのですが、気になる人はぜひ本を読んでみてください。図書館にあるかもしれないですし、Kindleで400円くらいで買えたと思うので、ぜひ^^
それでは、今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。この記事が誰かの役に立てば嬉しいです。
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