アメリカにてじわじわと人気を博しているFIREというものをご存じでしょうか?
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略。株式投資を行い、投資による配当金を得て、若くして経済的な自由を得るというライフスタイルを表すワードです。
高収入のミレニアム世代を中心にここ数年で一気に注目されました。「配当金で生活するなんて現実的でない」と思われるかもしれませんが、著名な本2冊を元に内容をご紹介するのでもしよければ見ていってください。
目次
FIREとは?
FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの頭文字をとったもの。そのまま「ファイヤー」と読みます。
経済的に独立し、早期に引退するという生き方のことです。
アメリカを中心としてブログやYouTubeなどで自身の生き方を発信する人が増えてきて、FIREという生き方も注目されるようになりました。主にミレニアル世代に支持されています。
FIREの火付け役【書籍紹介】
FIREムーブメントの火付け役になったとも言える本が2冊あります。
この2冊の本は、著者が実際にFIREを達成するまでのステップを解説してくれいます。もし興味があれば読んでみてください。
クリスティー・シェン
まずは、クリスティー・シェンによる自筆本、「FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド」です。元々極貧状態で育った彼女は、お金に対する強い執着心があったそうです。そして、自分には株式投資で大儲けしたり、事業を起こしたりするほどの才能はない凡人であることを思い、そんな自分でもできることはないかと模索した結果、節約という道を見つけます。
稼いだお金を節約してインデックス投資に回すことで資産を増やし、今は世界中を旅行しながら執筆業として人生をエンジョイしています。
グラント・サバティエ
次は、グラント・サバティエの「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」です。この本は現在のFIREの火付け役になったとも言われています。
内容としては、FIRE達成までのステップをシンプルに、しかし確実にまとめてくれています。
FIRE達成までのステップとは
それでは、この2冊を元にFIREを達成する為のステップを簡単にまとめてみます。ここではかなり簡易的にまとめているので、詳しく知りたい人は本を手にとってくださいね。3つにまとめました。
- 支出をできる限り削減する
- 収入の7割〜8割を投資に回す
- 毎年、資産の4%を取り崩して生活する
FIREは、支出を出来る限り削減することから始まります。収入の8割程度をすべて投資に回し、利率4〜5%程度で運用します。
例えば、年間の支出を240万円にできたとしたら、必要な資産は240万円÷4%=6000万円。つまり、貯蓄と投資で6000万円を作ることができたら、働かずとも収入を得つつ生きることが可能となります。
誰にでも達成可能な手法
支出を減らし、ひたすら貯蓄し、資産6000万円を作り、4%ずつ引き出して生活する。これがFIREのステップです。FIREの仕組み自体はとてもシンプルですよね。ただ、実際には税金などがかかってくるので、3%くらいで見積もった方がいいです。
運や難しい投資手腕なども必要なく、コツコツと積み上げることができれば誰にでも達成可能です。
おそらく、この再現性の高さがFIREが支持される理由だと考えられます。他の投資本だと、どうしても多大なリスクを背負わなければならなかったり、先を読みビジネスを起こす力が必要だったりと、才能に頼る部分が大きいのですが、FIREは違います。これほど堅実な方法はないのではないでしょうか。
ポイントは現金クッション
詳しくは、先ほどご紹介した2冊の本を読んで頂きたいのですが、理論上は資産を運用し、4%で生活できれば、元本は減ることなく半永久的に暮らしていけます。
しかし、現実にはいつ市場の暴落が起こるかわからないため、時期によっては大きく資産が目減りすることもあります。その時のために、上記でご紹介したFIREの実践者は、金融ショックの間も生活できるだけの現金を、数年分手元に用意しておくことが重要だと述べています。
これを本の中では現金クッションと紹介していました。面白い呼び方ですよね。
著書も言っていましたが、「FIREはリスクを最小限にした臆病者の戦略」です。投資に回す攻めだけでなく、数年分の生活資金も確保するなど守りも固く、慎重に慎重を期した手法だと言えます。
まとめ
FIREという生き方は、あくまでも数ある選択肢の1つです。ただ、FIREについて知った人が、自分の人生において投資や貯蓄の位置づけを考えるきっかけになったのなら、それはとても有意義なことだと思います。
今回ご紹介した本は、Kindleで購入できますし、図書館で読むこともできると思います。もし興味を持った方がいれば是非とも読んでみてください。
それでは今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。こちらの記事が誰かの役に立てば嬉しいです。