お金から最大限の満足度を引き出す方法

お金の使い方は難しいものです。せっかく使うのなら、そこから最大限の効用を引き出したいと願うのは人の自然な感情ではないでしょうか。

では、どんな使い方をすれば私たちはもっとも満足を得られるのでしょうか?

今回は、私自身の経験と「DIE WITH ZERO」という書籍から、もっとも良い使い方をご紹介します。参考になれば嬉しいです。

高級寿司よりもおうち握り寿司

以前、自宅で握り寿司をやったという話を書きました。これに対し感想は人それぞれだと思います。もしかしたら「お金をケチっているから外食しないんでしょ?」など、人によっては否定的な見方をされるかもしれません。

しかし、少なくとも私たちにとってはそうではありませんでした。

じつは、毎年記念日に一人1万円かけて握り寿司を食べに行っていました。親方さんが目の前で握ってくれる高級寿司は確かに味覚的にも美味しかったです。その日の仕入れに合わせて創作されるコースは、職人の技術を感じましたし、リッチな気持ちになったものです。

しかし、今回私たち夫婦は自宅で握り寿司をやってみて感じたのですが、外食で高級寿司を食べるよりも非常に満足度が高かったのです。

お金で買うべきは楽しい体験

お金を出せば高級寿司を食べることができます。しかし、私たちの場合そこから引き出せる効用は自宅で二人で握り寿司を手作りしたときのものには届きませんでした。

このことは、非常に示唆的だと思います。価格と価値は違うということです。

人から見たらつまらないものでも、その人にとってはとても価値のあるものであることは往々にしてあります。

しかし、価格を価値だと思っている人は、高級なもの=良いものという価値観を手放すことができません。

価格は需要と供給で決まりますから、価格が高いものはそれを欲しがる人が多いということを意味します。しかし、多くの人が欲しがるものが、あなたにとっても価値のあるものかどうかは明確に異なります。

「DIE WITH ZERO」から考える

資産家のビル・パーキンスさん著書「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」が、2020年に発行され話題になっています。

著者の主張は「資産はどんどん使いなさい。死ぬときに資産を残してはいけない。使いきって死になさい。」というものです。

少し過激な主張にも思えますが、本を読んでいくと至極まっとうなことが書かれています。つまるところ、若いうちはできる限りお金を使い、中年頃は資産形成しつつ計画的に使い、死ぬ前に家族に財産を贈与し、晩年は保険や年金を有効活用しながら死ぬ間際には持っているお金を使い切ろう、ということでした。

人生を豊かにするのは思い出

著書の中でしきりに語られていたのは、思い出を作れということでした。

「人生をなんとなく過ごすんじゃない。自分の寿命を知り、計画的に心に残る思い出を作るんだ。」

本書を通して、おそらく著者がもっとも伝えたいメッセージはこれです。そして思い出を作るのは若ければ若い方が良い。だから、若いときに貯金に勤しむのではなく、その後の人生を生きる糧になるような思い出を作ることに使いなさい、ということでした。

思い出は消えない

私自身はこの主張に心から同意しました。大学生の頃、勇気を出してオーストラリアにホームステイをしたり、そこでできた友達と1ヶ月かけてヨーロッパを周遊旅行した思い出は、今もキラキラとした記憶として残っています。

夜行列車を使うような貧乏旅行でしたが、駅で出会ったバックパッカーと次の目的地を一緒に回ったり、ボヤ騒ぎを目の前で見たり、ベネチアで迷子になったり、ナポリで安くて絶品のピザを食べたり、とそのときだけの経験ができました。無鉄砲な旅は20代前半のあのときだからこそできたことだと思います。

そして、そうした思い出は誰にも奪うことができないし、消えることもありません。

高級バッグよりも楽しい思い出に使おう

ハイブランドのバッグや高級フレンチなど、世の中には高級なものやサービスがあふれています。

しかし、それ以上に価値があるのは、あなたにとって楽しいと思える経験ではないでしょうか。価格に左右されることなく、自分の心が喜ぶことにお金を使いたいですね。

まとめ

2011年3月11日、東日本大震災で避難した人々が被災した自宅に戻り、最初に探したのは思い出の写真やアルバムだった、という逸話を聞いたことがあります。

DIE WITH ZEROで語られていたことも同じことです。

人は思い出がないと生きていけないようです。手にしたお金は、自分たちの思い出作りに使う、というのはもっとも生きるお金の使い方ということになるのかもしれません。

それでは、今回も最後までご覧いただきありがとうございました。この記事がどなたかの役に立てば嬉しいです。