ヨーロッパ周遊旅行で感じた日本の良さ。価値観がガラリと変化した体験

大学時代に友人と2人でヨーロッパ周遊旅行をしました。期間は約1ヶ月。LCCや夜行列車を使って、安宿に泊まるという貧乏旅行でした。スーツケースをゴロゴロと引いて、フランス、イタリア、ドイツ、スイス、スペインと、ヨーロッパの各国を旅しました。

今振り返ってみても、あの時の経験は自分の価値観を確実に変えたなと感じています。あんな無鉄砲な旅、あの頃にしか体験できないだろうな、行って良かったなと思います。

今回は、学生時代にヨーロッパを周ったことで、私自身が得たものと失ったものをご紹介します。読み物として楽しんでもらえると嬉しいです。

ヨーロッパ周遊旅行で感じた日本の良さ

私がヨーロッパ周遊旅行で得たものは、日本人がいかに恵まれているかを知れたことです。

トイレ

まずはお手洗い事情。欧州の公衆トイレは基本的に有料。入れる時間が限られているし、何セントか払わないといけません。トイレ用に小銭を持っておかないと不便です。日本のトイレはどこも綺麗だし、ウォシュレット付きだし、便座も温かいですよね。トイレにお金を払うという感覚もないはずです。それだけで恵まれてるなぁと思いますよね。

お水がタダ

次にお水です。日本ではどの飲食店でもお水は無料ですよね。お水にお金を払う感覚は基本的にないと思います。しかしヨーロッパのお店では、だいたいお水は有料。しかもワインやビールと、水や炭酸水が同じ値段なんです。それならお酒を飲むよね、というお話です。現地の人が水のようにワインやビールを飲む姿を何度か見かけましたが、頷けます。

治安の良さ

それから治安です。ナポリでは夜ホテルに向かう途中の道で、若者が騒ぎながら火をつけているところを見ました。その後パトカーが駆けつけていましたが、あんな光景日本では見られないなと思ったんですよね。

日本には当たり前のように自動販売機がそこら中にありますが、こんな風に無人で商品や釣銭を機械の箱に入れて置いておける国は少ないです。おふざけ半分で叩き壊されて、中身を盗まれるでしょう。

ちょっと混雑した電車やバスに乗ればスリ集団に狙われるし、スペインのマドリッドで親しげに近づいてきた現地人に、キャノンの一眼レフカメラを盗られてしまったという話も同じバックパッカーの人から聞きました。当時、キャノンの一眼は高く売られていたそうです。今では笑い話ですが、日本の治安の良さについては、ずっと日本にいたら気づかなかっただろうなと思います。

アルバイトの接客

最後に接客についてです。これが一番衝撃だった気がします。

イタリアのとあるお店に入ったとき、そこの店員さんがエプロンのポケットに手を突っ込んだまま、ガムを噛みながら注文をとっていたんです。無言で伝票に書きなぐって店主に渡してました。ランクとしては普通のお店だったんですが、それでこの対応かと衝撃を受けました。

日本ではチェーン店でも、アルバイトは笑顔で対応するのが一般的です。あんな接客が普通なら日本のアルバイトの皆さんは全員神対応だよ、と思います。

でも、確かに笑顔で対応しようと、細やかな気配りをしようと、支払われる給料は変わらないわけで、そう考えるとあの時の店員さんの行動にも理解はできるかなと思います。

日本人が真面目で勤勉、というのはこのとき実感しました。

ヨーロッパ周遊旅行で常識が変わりました

ヨーロッパを旅したことで、日本の良さについて知ることができました。それは私が得たものです。じゃあ、失ったものは?と問われれば、自分の常識だと思います。自分が信じている常識なんて、ひとたび場所が変われば通用しない、ということをまざまざと見せつけられた気がしました。

私はその当時、某アパレル企業のお店でアルバイトをしていました。今思えば、そこは資本主義を煮詰めたような場所でしたね。セールで殺到するお客、レジ打ちでミスがあれば責任を問われ詰問されるマネージャー、ロボットみたいに「かしこまりました、作用でございますか」と繰り返すスタッフ、私もその一人でした。マニュアル通りに働くアルバイト、作り笑い、いつも分単位でスケジュールされてて、膨大な仕事量に急かされてて、いつも誰かに苛ついてる感じ。

しかも仕事と言っても、今日つけた値札を明日また入れ替えるような作業です。穴を掘って次の日埋めて、また掘って、みたいな仕事の繰り返しなんですよね。そんな環境の中で、選ばれし人になるために全員努力してるみたいな構図でした。

私自身、当時はそれが当たり前でキャリアが正義だと思っていました。名のある企業で出世するのが憧れで目標。ひたすら、人からすごいと言われることを追求してた気がします。

でも、そういうの、ヨーロッパのどこにもなかったんですよね。路上で楽器を吹いたり、セッションしたりしてる人はいたけど、数人で談笑しながら、ワインをグビグビ飲みつつ、特大ピザ(現地では600円くらい)を食べる、といった風景はあったけど、忙殺されている人は見かけなかったんです。それは観光地だからなのか、お国柄がそうさせるのか、そこまではわからなかったんですが、自分の正義がガラガラと崩れていくのは確かでした。

自分の居場所を変えれば、こんなにも是とされるものが変わるのかと、衝撃でしたね。

新卒で入った名のある会社をサクッと辞められたのも、たぶんこれが影響してるのかなと思います。結果として、今自由に働けているのはあの時の決断があるからですし。時間は有限で、自分のもの。使い方は自分が決める。あの時、ヨーロッパを旅したことで失った常識が、今の生き方に繋がっている気がします。だいぶ遠回りした気はしますけどね。

まとめ

今思い返しても、ヨーロッパの旅の日々は夢みたいだったなと思います。ベネチアで宿泊したこじんまりとしたカラフルな小さな宿は、とても安かったけどとても人情味があって、目にするもの全部が素敵だったなとか、夜行列車で出会ったドイツ人のおじいさん元気かなとか、ルーヴル美術館で歩き疲れたなとか、全部が大切な思い出です。

今でも後悔していません。当時は1ヶ月も旅をするなんて最後のチャンスかもしれない、今しか行けない、と強く思いました。結果的にまったく後悔していないし、とても良い選択でした。

今、世界はコロナウイルスによって移動を制限されています。なかなか行きたい場所に行けない日々が続いていますが、状況が落ち着いたらまた旅に出かけたいものですね。

それでは今回も最後までご覧いただきありあとうございました。この記事がどなたかの役に立てば嬉しいです。