【超低金利時代】住宅ローンの繰上げ返済をおすすめしない理由

みなさんこんにちは!今日は住宅ローンについてのお話です。

こちらをご覧の方はおそらくすでに家を購入されているのではないでしょうか。そして、ほぼすべての人が住宅ローンを組んでいると思います。

2020年現在、銀行各社の住宅ローン金利は過去最低水準で推移しています。最近では、なんと0.3%代のものまで出ているんですね。「これを活用しない手はない!」と思った人は多いはずです。

では、これから約数十年間、住宅ローンを返済する中で、もし貯金に余裕ができたら繰上げ返済はするべきでしょうか?

この点については、繰上げ返済はすべきではありません。その理由をご紹介します。

繰上げ返済をおすすめしない理由とは?

さっそく結論から入ると、住宅ローンの繰上げ返済はあまりおすすめできません。

なぜかと言えば、理由は2つあります。

1つ目は住宅ローン返済の金利より、投資によるリターンの方が上回るからです。

2つ目は手元のキャッシュには価値があるからです。

順を追ってみていきましょう。

住宅ローンの繰上げ返済シミュレーション

まずは、繰上げ返済によってどの程度の金額を節約できるのかを考えます。

これはシミュレーションをしてみるとすぐにわかります。計算してみましょう。住信SBIネット銀行の返済額試算を用います。

例えば、2000万円の借り入れがあったとします。

  • ボーナス時増額返済はなし
  • 金利 0.5% (2020年の変動金利相場より)
  • 期間 30年
  • 月額返済 59,837円

この条件の場合、総返済額は21,548,861円となります。

お金を借りることによって、155万円ほど返済額が増えるわけです。

次に繰上げ返済をシミュレーションします。

5年1ヶ月目に、300万円繰上げ返済した場合、短期短縮型で残り25年の総返済額は21,189,834 円となり、差額は359,027 円となります。

ざっくりと言うと、300万円を繰上げ返済することで約36万円減額できる、というわけですね。果たしてこれは良い選択でしょうか?

理由1:投資のリターンの方が大きい

ここまでの話を聞くと「少しでも返済額が軽くなるのなら、繰上げ返済をするべきでは?」という声が聞こえてきそうです。私も以前はそのように思っていました。

しかし、上記シミュレーションだと、約36万円のために手元のキャッシュ300万円を手放す必要があります。

もしこの300万円を投資に回していれば、お金は増えていたはずです。

先ほどの例でいうと、5年目に300万円を繰上げ返済しているので、ローン返済の残り25年の間、300万円を投資で運用できたはずですよね。

投資の利回りを現実感のある4%に仮定し、毎月1万円の積立を25年間行ったとします。すると、結果はこちらの通り。

引用:金融庁

元本の300万円は、25年後には5,141,295円になります。

約215万円が増えるんですね。30万円程度の住宅ローンの繰り上げ返済のために、投資で得られるかもしれなかった215万円を得られない、というのはあまり良い選択制ではないですよね。

理由2:手元のキャッシュの重要性

また、手元に現金があることはとても重要です。これが住宅ローンを急いで返済する必要がない理由の2つ目ですね。

気にしておくべきことは、当面の間の生活資金です。世帯の働き手が病気や怪我で働けなくなったとき、半年〜1年間は生活できるだけの貯金を持っておかないとすぐに生活に困窮します。

そして、生活に困窮したがために金利の高い借金に手を出してしまうと。こうなってしまうと、いよいよ大変です。

これは「生活防衛資金」という呼ばれ方をしますが、会社員であっても、フリーランスであっても同様です。

生活防衛資金は実際に困った時に役立つだけでなく、日頃の生活においても精神的にも余裕を生みます。

繰上げ返済をする代わりに、何かあったときのための緊急費用と精神的な安定感を失うのはわりに合わない、と言えるかもしれません。

この辺りのことはこちらで詳しく書いていますので、もしよければ読んでみてください。

繰上げ返済するべき場合とは?

ここまで繰り上げ返済すべきでない、という話をしてきましたが、繰上げ返済をした方が良い場合もあります。それは以下の2つです。

  • 余剰資金がある場合
  • 金利が上昇した場合

1つ目は余剰資金がある場合。生活防衛資金を確保した上で、車の買い替えや養育費、教育費などの出費予定がなく、それでも資金に余剰がある場合です。

ただ、そういう人は住宅ローンではなくキャッシュで買っちゃうでしょうから、少数かもしれないですね。

2つ目は、金利が上昇した場合。現在は、変動金利の超低金利の恩恵を受けていますが、金利が上昇したら話は変わります。

例として、先ほどシミュレーションした2000万円の借り入れで考えてみます。

  • ボーナス時増額返済はなし
  • 金利 3% (金利上昇を想定)
  • 期間 30年
  • 月額返済 84,320円

この条件の場合、総返済額は30,399,775円となります。金利0.4%で計算した時は、155万円増加しただけでしたが、金利3%になると、返済額は1000万円増加します。

先ほどと同じ条件で、5年1ヶ月目に300万円を繰上げ返済をしたとすると、総返済額は27,591,958 円。2,807,817 円を減額できます。

約300万円を繰上げ返済し、約280万円を減額できるのであれば、繰上げ返済する意味があるとわかりますよね。ちなみに、3年1ヶ月目に300万円を繰上げ返済したとすると、総返済額は約310万円を減らせます。

よって、金利が高ければ高いほど、繰上げ返済するべき、となります。

低金利の恩恵を受けられるのは今だけ

現在の低金利は、歴史的にみてもなかなか訪れるようなものではありません。これは国策のマイナス金利政策によるもので、いつまで続くかは誰にもわかりません。世界の情勢を鑑みて国が方針を転換すれば、今の超低金利の恩恵は受けられなくなります。

だからこそ、今急いで繰上げ返済することは避けたいところです。私たち夫婦は、このまま低金利が続くうちは、繰上げ返済は行わない予定です。

金利の状況を注視して臨機応変に考えていきましょう。

ということで最後までご覧いただきありがとうございました!今回の内容が誰かの役に立てば幸いです。

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