自分軸で生きるって何?「7つの習慣」の関心の輪、影響の輪から考える

皆さんは「自分軸で生きる」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

最近よく耳にする言葉かなと思いますが、この言葉の意味するところはなかなか抽象的ですよね。

自分軸で生きるとはいったいどういうことなのでしょうか?

一般的には自分軸とは、自分なりの価値観や行動指針のことを指しますが今回はあえて別角度から 考えてみたいと思います。引用するのは、スティーブン・コヴィー博士の「7つの習慣」という書籍に書かれている「関心の輪と影響の輪」です。

この記事の内容がどなたかの参考になれば幸いです。それではいきましょう。

「自分軸」の一般的な意味合い

そもそも自分軸とは、自分なりの価値観や行動指針のことを意味するとされています。今置かれた環境や状況に対して、自分が何を感じ、どうしたいのかを考え、どんな風に行動するのかというその人独自の価値基準です。

言うは易し行うは難しということわざがありますが、自分軸で生きるのはそう簡単なことではないと思います。

そしてイマイチ、自分軸で生きるというのがどういうことなのかを想像しづらいと思いませんか?

今回は自分軸で生きる人、反対に他人軸で生きる人とは一体どんな人なのかについて考えてみたいと思います。引用するのは、スティーヴン・コビー博士の「7つの習慣」です。

書籍紹介:スティーヴン・コビー博士「7つの習慣」

1989年、後に大ベストセラーとなる本が出版されました。スティーブン・コヴィー博士によって書かれた「7つの習慣」です。King of 自己啓発書とも呼ばれるほどの書籍で、「自己啓発書はこの一冊で OK」という声もあるくらいです。出版から32年が経った今でもビジネスマンを中心に多くの方に読まれています。

著者はすでに他界されていますが、それでも読み継がれるのはやはり、この本が人の本質を突いたものだからなのかもしれません。

分厚い本ですが、中身は章立てて書かれており非常に読みやすいです。まだ読んだことがない方は詳細だけでも見てみてください。

関心の輪、影響の輪とは?

今回引用する題材は、7つの習慣に書かれている「関心の輪、影響の輪」という考え方です。

ざっくりと説明させていただくと、

  • 人は関心の輪と影響の輪を持っている
  • その人がどこにどれだけ時間やエネルギーを使うかで輪の大きさが決まる
  • 主体的に生きるのであれば影響の輪を広げるために努力すべき

という考え方です。本書から引用します。

私たちは皆それぞれ、多くの関心事を持っている。健康、家族、仕事の問題、経済、世界の平和など。関心の輪を描くことで、関心を持っている事柄と関心を持っていない事柄とを分けることができる。

そして、関心の輪の中に入っている事柄を見つめれば、実質的にコントロールできないものと、コントロールできるもの、あるいは大きく影響できるものがある、ということがすぐに分かる。(略)

自分が時間やエネルギーの大部分を、この二つの輪のどちらに集中させているかを考えることにより、主体性の度合いをよく知ることができる。

主体的な人は、努力と時間を影響の輪に集中させ、 自らが影響できる事柄に働きかける。(略)

一方、反応的な人は関心の輪に集中している。他人の欠点、周りの環境、自分のコントロールの及ばない状況などに集中する。これらのものに集中すると、人のせいにする態度や反応的な言葉、あるいは被害者意識を作り出すことになる。反応的な人は(略)影響の輪は次第に小さくなる。

「主体的な人」「反応的な人」という2つのワードが出てきたことに注目してください。私自身は、自分軸で生きる人=主体的な人、他人軸で生きる人=反応的な人と考えるとわかりやすいかなと思っています。

こう置き換えて先ほどの文章を見てみるとこうなります。

自分軸で生きる人とは

  • 努力と時間を影響の輪に集中させる
  • 自らが影響できる事柄に働きかける
  • 影響の輪が大きくなる

他人軸で生きる人とは

  • 関心の輪に集中している
  • 他人の欠点、環境、自分のコントロールできない状況に集中する
  • 被害者意識を作り出す
  • 影響の輪がさらに小さくなる

なんとなくわかるようなわからないような、という感じですよね。そもそも影響の輪、自分がコントロールできる範囲って何?という感じかと思います。では、影響の輪が意味するところを具体的に見ていきましょう。

影響の輪、コントロールできる範囲とは?

影響の輪とは、自分自身が自分の判断だけで扱える行動や感情のことです。例えば、天気は多くの人にとって影響の輪からは外れています。今から晴れろ!と思っても、お天気はその通りにはなりませんよね。同様に、過去や他人も影響の輪からは外れます。過去は自分がどう願っても変わらないし、他人だってコントロールできません。

そう考えていくと、多くの人にとって影響の輪とは非常に限定されたものだということがわかります。そんな限定された範囲で何ができるというのだ、と思われるかもしれません。しかし、実際には影響の輪の範囲内でできることは多くあります。例えばこんなものです。

  • 今日どこに行くか?
  • 誰に何を言うか?
  • いつ何をするか?
  • どんな気分でいるか?
  • どんな表情をするのか?

例え雨でも晴れでも、今日自分がどこに行くかは自分で決められます。今日のミーティングにどんな人が参加していようと、そこで誰に何を言うかは自分で決められます。例え大好きなアイスを落としてしまった5秒後だったとしても、その後どんな気分で過ごすのかは自分で決められるはずです。これらはすべて自分のコントロールの範囲内です。これが影響の輪です。

では上記を他人軸で生きている人に置き換えるとどうなるでしょうか?例えばこうなります。

  • これをやらなかったらあの人はどんな顔をするだろう?
  • この状況を見たら何と言われるだろう?
  • あの人の言動、行動で気分が最悪だ
  • すべて生まれた環境のせいだ

常に自分ではない他の誰かの思考や感情、周囲の環境に注目している状態です。他人軸で生きる人の思考や関心は、影響の輪の外にあります。この状態では、自分ではどうすることもできず無力感だけが積み重なっていきます。結果として、人のせいにするクセがついたり、自分は被害者なんだと感じたりします。スティーヴン・コビー博士はこういう状態の人を、反応的な人と説明しました。

前者と後者、起きた出来事や置かれた環境は同じでも、影響の輪の中に関心を持つか、外に関心を持つかでこれだけの違いがあります。

自分軸で生きるとは影響の輪に集中すること

ということで、こう考えてみてはいかがでしょう?自分軸で生きるとは影響の輪に集中することだと。

もしかすると親はこう言うかもしれない、世間からはこう思われるかもしれないなど、他人のことが気になったときは、そう考えた上で、影響の輪の中、つまり自分はいつ何をやるのか、自分は何を誰に言うのか、自分はどんな気分で過ごすのかに関心を向けます。

例えばたまたま入ったコンビニで店員に無愛想な接客をされたとしても、自分だけは笑顔でありがとうと言おうと決めておけば、その通りにすることができます。相手に自分が望む完璧な接客をさせることはできないですし、あの人はなぜあんな無愛想な接客をしたんだろうと考えたところで、自分の中に答えはありません。影響の輪を考えていれば、そんなことなど気にせずに、数秒後には好きなアーティストの曲を聴いて楽しく過ごすこともできます。

他人に自分の理想の態度をしてもらいたいと願っても、そうはならず苛立ちが募ったり、どうにもならないと気を落とすことになるかもしれません。影響の輪の中に焦点を当てれば、物事は建設的に進むはずです。

自分軸と自分勝手の違いは?

ここで一旦本題から離れて、自分軸と自分勝手について考えてみます。

自分軸で生きると聞くと、 自分勝手に生きるとどう違うんだろう?という疑問も湧いてくると思います。この点について著者は、自分軸で生きることと自分勝手に生きることはイコールではないときっぱり否定しています。

七つの習慣から引用させて頂きます。

主体性という言葉を聞くと、それは押し付けがましく、 強引で、わがままで、無神経になることだと考える人もいる。しかしそれは全く違う。主体的になるということは、押し付けがましくなることではなく、賢くなることなのだ。価値観に基づいて行動し、現実を正しく認識し、その中で他人の気持ちや周りの状況を理解することなのである。

他者を理解し、現状を受け入れ、周囲と建設的な関係を築こうとする姿勢こそが、著者の言うところの「賢くなる」と言う意味になります。そうなると自分勝手に生きていると自分軸では生きられない、とも言えるかもしれません。影響の輪と同様に、こちらも腑に落とすまでには時間がかかりそうです。

まとめ 

では今回の記事をまとめます。

自分軸で生きるとはどういうことか? という疑問については、 スティーブン・コヴィー博士による7つの習慣という書籍の中の、関心の輪、影響の輪という考え方がわかりやすいかと思います。

他人軸で生きている人は関心の輪が大きくて影響の輪が小さい傾向にあり、自分軸で生きている人は関心の輪の中に影響の輪があり、それを広げようと努めます。

自分軸で生きている人は自分がコントロールできること(影響の輪)に集中している、ということでした。

こちらを読んでいる方の自分軸についての疑問が少しでもスッキリしていたら幸いです。

それでは今回も最後までご覧頂きありがとうございました。この記事がどなたかの役に立てば嬉しいです。

スティーヴン・コビー博士の7つの習慣は、古い本ですが今でも読まれている人気の本です。実際に書かれている内容を完璧に真似することは難しいのですが、一読することで悩みの糸口が見つかるかもしれないなと思います。漫画版もありますし、図書館でも借りられると思うのでぜひ読んでみてください。